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麹のはなし

わが家では、醤油は醤油麹(=糀)にして使っています。

 

作り方は、保存容器に麹を入れて、醤油をヒタヒタにして置いておく。それだけです。塩麹より扱いが簡単です。
すぐ使っても良いのですが、1ヶ月程経つ頃から味が優しくなってきます。普通の醤油と全く同じように使えます。

 

ここからは、そんな醤油麹に使う麹こと、コウジキンの話です。

 

麹は、味噌、醤油、酒、酢といった日本には欠かせない食品を作る糸状菌コウジキンからできていて、要はカビです。確かに、麹をじっと見ると『カビの生えた米』以外の何物でもないです。

 

代表的なコウジキンの本名はアスペルギルス・オリゼーというそうです。なんだかガンダムの登場人物みたいな素敵な名前ですが、ただのカビです。
このアスペルギルス・オリゼーの近い親戚に、アスペルギルス・フラバスというカビがいます。
よくパンなどに生える緑色のカビがフラバスだそうで、実はコウジキンのオリゼーは、この緑カビのフラバスを長い歴史の中で人間が飼いならし、人間の役に立つ、人間に害のない大人しいカビに育てたものなのだそうです。

 

麹の素オリゼーの親戚、緑カビのフラバスは、パンなんかに生えるありふれたカビのわりに、強い毒を持っています。
アフラトキシンいうこの毒は、肝障害を引き起こす上に発ガン性まで持っています。
カビを食べてはいけないと言われるのは、こういうことなんですね。

 

更にとんでもないことに、アフラトキシンの発ガン性は、自然界最強レベルといわれているそうです。

1kgの餌に0.015mg(グラムではありません。ミリグラムです。)のアフラトキシンを混ぜたものを食べたラットが全部肝臓がんになるというとんでもなさ…。
国際がん研究機関の発ガン性のレベルでは、アフラトキシンの発ガン性は自然界トップクラスに分類されています。
同じレベルでの発ガン性のある物質には、
・アスベスト
・プルトニウム
という、ほぼラスボスレベルのメンツが挙げられています。

 

コウジキンのオリゼーと、アスベストやプルトニウムと同じくらい危ない毒持ちのフラバスが親戚。
何よりも、そんな極悪なやつを飼いならして改造し、甘酒なんかを作らせている人間が、すごいです。

 

醤油麹は料理にももちろんですが、卵かけご飯や納豆にそのままかけるのもおいしいです。お米部分も甘くて美味しいので、よけずにそのままいってます。

 

こんなにおいしいのに、もともとはアスベストやプルトニウムくらいの危ない毒があったんだなぁ、と思うと感慨もひとしおです。ただ、考えすぎると食欲がなくなりそうなので、深く考えないのがコツかもしれません。