日本人の見分け方 旅路にて
20年ほど前に韓国に旅行したときに、土産物屋さんが
「偽物あるよー!」
とヴィトンやグッチの偽物を売ろうと声をかけてきた。アジア人が大量に押し寄せている韓国の繁華街で、どうしてすぐに日本人とわかって日本語で声をかけてくるのか不思議に思って聞いてみたら服装でわかる、と。具体的にどういう服装で見分けているのか、その時聞いたのだが今となっては忘れた。昔のことすぎて忘却の彼方よ。
タンザニアの空港でちょっと高級な土産物屋さんで買えないので、じーーっと見るだけにして薄暗い店内一周してお店を出たのだがその際に「japanese?」と聞かれた。その時見分けた決め手は静かに店内を見てまわって小声で話していたからとのこと。貧乏な日本人もいるのね、と思われたかな。
とある南国のリゾートでは、街で歩きながらものを売っている少年たちには、「チナ、チナ」と声をかけられる、それは中国人! と呼びかけられているのだったが、あら、この子達は日本人とはわからないのね、と思った。同じその国でも土産物屋さんをしている店内では「コニチワ!」と話しかけられるので、どうして分かったのか聞くと一番おもしろい答えが帰ってきた。
「楽しそうにしているのが日本人」とのこと。
確かに日本人は特に外国ではまわりに気をつかっているのかお店に入るときにも、ぶすくれて入っていかないね、笑顔で少し首をかしげて挨拶をして入る。国内ではそうではないと思うが。筋金入の土産物屋さんはさすがに人を観察しているものだと感じた。ついでにそのお店では日本人がよく来るので便利なフレーズを教えてくれとのこと、いくつか気の利いた言葉をおいてきた。
でも、中国からモンゴルに陸路で行こうとしていた時の中国の奥の地方では、店で水餃子を食べているときに、ジモティーが「おい、あれは何人だ?」とひそひそと言っているよ、とガイドが教えてくれていた。滅多に外国人が来ないところではさっぱり見分けがつかないが、同じアジア人でも外国人だということはわかるのだな、と思った。こちらもお箸でパクパク食べているのにね!
余談だが、タイのマッサージのおばさんがどうして日本人は独身が多いの? と足を揉んでくれながら聞いてきた。私は「これが、今の日本の流行りよ!」と答えると爆笑してくれた。
皆様も気づかないうちに染み付いた国民性をにじみ出させてくださいませ。
ではごきげんよう。